カーシェア会社Sグループの破綻が現在注目になっております。
この破綻は計画的であったのではないか?詐欺だったのではないか?と調査している状況ですよね?
たくさんの被害者がいるこの問題、筆者は詐欺ビジネスだと考えます。
今回は問題の会社の経営方法の怪しい点を解説していきます。
Twitterにも分かりやすい図があったのでリンクを貼っておきます。
事件の内容
- 被害者はカーシェア会社を通して自動車販売店から高級車を購入
- Sグループ(カーシェア運営グループ)に車を提供し使用料と謝礼を貰う
- Sグループはカーシェア利用者に車をレンタルして儲ける
被害者が購入した中古車をそのまま、Sグループが運用し車のローンをSグループがオーナーに謝礼と共に提供していた。
Sグループは名目通りカーシェアリングサービスによって儲けいているはずであった。
しかし、コロナの影響でカーシェアサービスの利用者が減り経営破綻してしまった。
その結果、被害者は車のローンの支払いが残ってしまい、また車も行方不明というのがこの事件である。
コロナの影響で経営が厳しくなり経営破綻になってしまったと見ようと見ればみれるが…深堀していくとおかしな点がある。
この事件のおかしな点
- カーシェアリングサービスの車でオーナーを挟むのか?
- なぜ現物をみせようとしないのか?
カーシェアリングサービスで大事な商売道具は車である、経営にかかるコストはメインが車になります。
経営をするのであれば普通、この車のコストを減らしていきたいと考えます。一番安くしようとするのであれば協力しているであろう中古車販売店から複数台の車を一括買取をして値引き交渉をするのが簡単である。
しかし、なぜ?オーナーを挟み、車両ローンと諸費用の分+謝礼という余分な費用までSグループは出す契約にしたのであろう?
この費用はカーシェアビジネスでまかなっているとSグループは言っているのです。であれば、自分達で運用した方が大きな利益が取れるはずなのに?
Sグループがやっている事を簡単に言うと、100円で買えるものをわざわざ手数料含め130円で買っているようなものだ。
経営の観点から考えると不合理です。
もう一つ今回の事件で怪しいのは、被害者オーナーは車の現物を見ずに契約をしている点です。
Sグループの言いなりで現物を見ずに購入しているという事は、中古車販売店とSグループがグルであれば廃車の車でさえ高額で売る事ができるのです。
以上2点がおかしな点です。
実は詐欺ビジネスではないのか?
私は、この事件はポンジスキーム(詐欺の手法)であったのではないか?と考えます。
- 実質オーナーの持ち出し費用は0という契約
- ローリスク・ハイリターン
- 毎月の報酬
- 突然の倒産
- 被害者の車の所在が不明
- 契約をすると最初に50万円もらえる
私が考えるにSグループはカーシェアリングサービスで儲けていたのではなく、中古車販売店とグルになり中古車の販売価格を異常に吊り上げて利益を得ていたと考えます。
魅力的な実質持ち出し0で契約させ報酬金で50万を餌に中古車オーナーを増やしていたと考えられます。
オーナーを増やす事で、中古車を沢山販売することで多額の利益を得ることができます。なので、現物を見せずに契約をさせ破綻した後も車の所在が不明なのではないかと考えられます。
車が見つかってしまえば、この異常な価格の吊り上げがバレてしまう可能性があるためです。
ローンで契約させることで信販会社とオーナーの契約になるのでお金の支払いはオーナーの責任になります。
オーナーはSグループが破綻してお金が入ってこなくなってもお金を払い続けなければいけません。
中古車販売店は信販会社からお金が入ってきているので確実な売上が見込めます。Sグループがグルであれば利益折半をしているでしょう。
最初は、ローンや諸費用+謝礼という高額配当を配り会員を増やし、ある程度の期間は配当を継続してある程度会員が増えたらスパッと消えて利益を持ち逃げするポンジスキームに方法がそっくりです!!
簡単にこの手法での利益を説明します。
200万円の中古車を800万円で契約させます。オーナーには月々15万円+謝礼50万を支払い1年後倒産して逃げると?
車の売買益600万円-180万円(月々15万円の1年分)-謝礼50万円=370万円の純利益
簡単な計算で紹介いたしましたが、このようにすることで1会員毎に利益を得る事ができるのです。
だからわざわざSグループが経営上コストが余分にかかるオーナー会員を増やしてカーシェアリングサービス用の車を用意したと考えられます。
結論
Sグループがやっていたビジネスは、カーシェアリングサービスではなく、表上カーシェアリングサービスの顔をしたポンジスキームという詐欺ビジネスであったと私は考えます。
ポンジスキームに関してはこちらの記事にて紹介しております。